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マタニティハラスメント(マタハラ)の実態と対策

December 9, 2015
約 8 分
マタニティハラスメント(マタハラ)の実態と対策

マタニティハラスメント(以下マタハラ)という言葉をご存知でしょうか?

最近、テレビなどでも多く取り上げられるようになったので、耳にしたことがあるという方も増えてきたかもしれませんが、マタハラはまだ認知性が低いのが現状です。現在妊娠中の方も妊活中の方にも起こりうることですので、ぜひご覧下さい。

マタハラとは

マタニティハラスメントとはマタハラ、略してマタハラというのは、簡単に言うと働いている女性が妊娠や出産を理由に、解雇・雇止めをされること、妊娠や出産をしたことによって職場で受ける肉体的・精神的嫌がらせのことを言います。セクハラやパワハラなどがありますが、このマタハラはセクハラやパワハラに並ぶ3大ハラスメントの1つで、大きな問題になっています。

セクハラなどに比べるとあまり聞き慣れないので、そんなに問題になっているの?と思うかもしれませんが、ある調査によると妊娠した女性の4人に1人はマタハラを受けたことがあるという結果が出ているのです。

4人に1人とはアンケートなどで把握できたものですが、実際に被害に遭った女性はもっと多いと言われています。しかも、数字はセクハラやパワハラは9人に1人(平成26年厚労省調べ)よりも高く、妊娠中の女性や出産をした多くの女性がマタハラの問題によって苦しんでいるということが分かります。

近年、男性と同じように働く女性が増えて女性の社会進出が目立ちますが、妊娠や出産においてまだ理解してもらえない環境もあり、苦しんでいる女性がたくさん居るにもかかわらず、マタハラの定義というのははっきりしていない部分が多く、判断するのが難しいと言われています。

マタハラと感じる瞬間

マタハラと感じる瞬間セクハラと同じようにマタハラをした側はそんなつもりはないけれど、された側が傷つくということが一番多いようです。いずれの場合でも受ける側が主観であるとは言えますが、それをはっきりとマタハラであると判断するのは難しいです。

ただ、明らかなマタハラの場合もあります。具体的な内容は以下のようになります。

  • 妊娠・出産をきっかけに自主退職へ誘導されたり追い詰められた
  • 妊娠・出産について心ない言葉を浴びせられた
  • 妊娠・出産したことによって契約を打ち切られたり、正社員からパートに格下げされた
  • 妊娠中・産休明けからいきりなり残業や重労働を強いられるようになった

上記のような内容の行為は、明らかなマタハラであると言えるでしょう。

妊娠や出産はとてもおめでたいことなのにも関わらず、それをきっかけにマタハラを受けるというのは非常に悲しいことです。精神的にも肉体的にも苦痛ですし、それによって実際に体調を崩して退職に追い込まれてしまったという女性も居ます。

働く女性が増え、女性の社会進出が進んでいるにも関わらず同僚の妊娠や出産への理解不足、会社の制度不足などによってマタハラは起こると考えられます。実際にいろいろな法律で、妊婦さんが働く上での権利というのは保護されていて、妊娠・出産に関して働く女性というのは法律できちんと守られているのです。

しかし、そのことを知らないという人がとても多く、妊娠・出産を経験した人が辛い思いをしながら働いているのが現状です。

女性を守る法律

法律先ほどもいったようにマタハラの認知度はセクハラやパワハラなどに比べるととても低いです。女性を守る法律なのに、女性でさえマタハラに関する法律を知らない人が2人に1人は居るという結果が出ています。

妊娠したことによって急に解雇されたなど、考えられない被害に遭っている人も少なくないようですが、それを防ぐためにまずは自分自身もマタハラのこと、法律についてきちんと知っておくことが大切です。後ほど対策で詳しく説明しますが、自分の赤ちゃんを守るためにもしっかりと対策を身につけましょう。

マタハラのストレスで流産事例

マタハラの被害を受けたことによって精神的にダメージを受けて体調が悪くなってしまった妊婦さんも少なくありません。体調を崩すだけでも辛いのに、中には流産をしてしまうというケースもあるのです。

妊婦にわざと重労働を押し付けたり、重たい物を持たすなどのマタハラを行ったことが原因で肉体的にも精神的にも負担がかかり、結果的に流産するというケースが実際にありました。そのようなことは絶対にあってはならないことです。

お腹の中にいる赤ちゃんにも命があるわけですから、マタハラによる流産は結果的に殺人行為と考えられます。

泣き寝入りしている女性が多い現実

マタハラを受けたことが苦痛で仕事に行けなくなった人も居ますし、何も出来ずに泣き寝入りしたという女性もとても多いです。

マタハラを間近でみたことによって妊娠することを恐れる女性まで出てきていると言われています。マタハラが普通に行われているような職場では妊娠をすることを躊躇してしまうのも仕方ないと言えるでしょう。

そんな職場に居れば働きながら妊娠・出産をすること、子育てをすることに自信が持てなくなってしまうのも当然です。

赤ちゃんのためにも我慢はダメ

マタハラを受けて悩んでいる人の中には、自分自身が弱いから…と我慢する人もいますが、そのようなことはありません。妊娠すると体と心が変化して色々と不安になるところに、マタハラを受ければ誰だって傷つきますし心が痛むでしょう。自分を責めるのだけでは辞めるようにしてくださいね。

自分が嫌になる、夜眠れない、何もやる気が出ないなどの症状が出る場合は、心が傷ついている証拠です。あまりにも辛い場合は、1人で抱え込まずにすぐにカウンセラーなどの心の専門家に相談するようにしてください。

では、マタハラの対策をすることはできないのでしょうか。マタハラを完全になくせないにしても、ある程度の対策を知っておけば何も知らないよりは安心して過ごすことが出来ます。何の知識も持たないより、ある程度の対策方法を知っておいた方が良いに決まっていますので、どのような対策方法があるのか知っておくようにしましょう。

マタハラ対策

相談マタハラの対策として最もポピュラーなのが相談をするということです。

マタハラは法律で違法になることもあります。妊娠や出産を理由に違法な重労働や不当解雇を受けたなどあまりにも不当な扱いをうけているというような場合は、違法になる可能性も高いですので法律的なこともある程度自分自身できちんと理解した上で相談することをおすすめします。

会社内に信頼出来る人が居れば良いですが、マタハラは会社の同僚や上司から受けることが多いので、社内の相談窓口や労働基準監督署、マタハラに詳しい法律相談所に相談するのが1番良いでしょう。

マタハラが個人の発言だけの場合は、社内の相談窓口だけで解決するということもあります。しかし、重労働を強いられる、降格をされる・させられそうになる、解雇されそうになる・させられるなど会社全体に問題があるような場合は、社内の相談窓口では解決しないことがほとんどですので、労働基準監督署に相談するようにしてください。労働基準監督署に相談することで、会社に対して指導を求めることが可能です。

ただ、労働基準監督署の指導に強制力はありません。指導されても会社側が無視をするということも考えられます。労働基準監督署に言っても会社が素直に従わない、無視をするというような場合は法律の専門家に相談するようにしましょう。

上記2つの方法でも解決しなかったときは弁護士など法律の専門家に相談するようにしてください。しかし、弁護士は費用がかかりますので、基本的に無料で相談などにのってくれる法テラスを最初に利用することをおすすめします。

相談するときには証拠があると有効であると言われています。マタハラを受けて精神的に辛いと思いますが、物的証拠が何よりの強みとなります。マタハラを受けていると感じたら、会話をICレコーダーで録音したり、マタハラ関連のメールなどが手に入ったら必ず保存しておくようにしてください。

最近はペン型のICレコーダーなどもありますので、簡単に録音することが可能です。物的証拠はマタハラを受けている女性にとって非常に有効な対策になります。

会社単位で妊娠に対する理解を深めるべき

会社簡単なことではないかもしれませんが、本来はマタハラの被害を受ける女性側だけでなく、企業や会社が妊娠や出産への理解を深めるということがとても大切です。妊娠すればどのような体の変化が起こり、どのような症状が出るのか、どのように気遣えば良いのかということを女性だけでなく男性も学び知ることが大切しょう。

いくら法律で守られていても、同僚や上司が妊婦に理解と協力がなければいつになっても職場で働きやすい環境にはなりません。妊娠・出産をしても元のとおりに働くことは女性の権利ですので、会社全体が妊娠・出産に理解を示し、出産後に育児をしながら安心して仕事が出来る職場を作っていこうという意識が何より大切なのです。

少しでも妊婦への理解と配慮を持った職場にすることが出来れば妊婦の心理的負担はかなり少なくなると思います。

マタハラがない社会へ

マタハラのない社会へ冒頭にも書きましたが、以前と比べればマタハラの認知度も高まりましたが、まだあまり知られていないというのが現状で妊婦への理解が少ないのも事実です。

マタハラを完全に防ぐことは難しいかもしれませんし、会社として出産や育児制度を急に変えたり整えたりすることは難しいかもしれませんが、これから妊婦に対してだけでなくお互いを思いやることの出来る職場や社会に変わっていくことが必要不可欠です。

そのような社会になるためにも、一人でも多くの人が我慢せず、しっかりと会社や人の対応と向き合い話をするべきです。そういった一人一人の行動が社会を変えていくことが出来ます。