
赤ちゃんが鼻づまりになると、おっぱいやミルクを上手に飲めなくなってしまったり、苦しくてよく眠れなくなってしまったりと色々な問題が起こってきます。
鼻づまりのせいで機嫌が悪くなりお母さんを困らせることもあるでしょう。鼻づまりというと真っ先思いつくのは、やはり「風邪」でしょう。
しかしながら、鼻づまりの原因となってしまうのは風邪だけではありません。特に生後7ヶ月頃までは、お母さんから貰った免疫により赤ちゃんは風邪をひきにくくなっているんですね。
ですからそれ以前に起こる鼻づまりは、風邪が原因ではない事も多いのです。もちろん風邪をひいてしまった場合には、きちんと病院で診察を受ける事が一番です。
他の感染症を心配してあまり赤ちゃんを病院へ連れて行きたくないというお父さん、お母さんも多いでしょう。
ですが、やはり赤ちゃんの場合は市販の薬を簡単に飲ませる事も出来ませんから、早い段階で病院へ連れて行った方が治りも早く、赤ちゃんにとっても良い結果となるはずですよ。
今回は風邪以外の場合で、赤ちゃんが鼻づまりになってしまう原因とその対策方法について紹介していきましょう。
目次
赤ちゃんが鼻づまりになる原因とは?
まず赤ちゃんというのは、もともと鼻の構造からして鼻づまりになりやすいという特徴があるのです。
赤ちゃんの顔を見ると明らかですが、赤ちゃんの鼻というのは大人に比べて鼻が小さくそして低いのがよく分かりますね。
また鼻の穴も鼻のサイズに比例するように小さくなっています。
そして鼻の内側の鼻腔も当然大人よりも狭くなっているのです。それなのにもかかわらず、鼻水の量は大人と変わらない訳ですから鼻腔から鼻水が排出されにくく溜まってしまいやすいので、結果的に鼻づまりとなってしまうのです。
また赤ちゃんの鼻の粘膜は、大人よりも非常に敏感ですからちょっとした温度や湿度の変化が刺激となり鼻水が多くなり、そして鼻づまりに繋がるという訳なんですね。
こうした事が原因で起こる鼻づまりは、病気ではなく赤ちゃんの鼻の性質上仕方ない面もあります。
しかし、病気ではないとはいえ鼻づまりが続くとおっぱいの飲みが悪くなったり、眠りが浅くなって赤ちゃんの機嫌が悪くなることもあります。
何よりそんな赤ちゃんの姿を見るのは、親にとってとても辛いことですから何とか対策をしたいものです。
赤ちゃんの鼻水・鼻づまり!その対策方法6選
①部屋の温度や湿度を調整する
上記でも説明したとおり、赤ちゃんの鼻の粘膜はとても敏感で刺激に弱くなっています。
温度や湿度が鼻の粘膜に刺激となり鼻づまりを誘因してしまうので、まず部屋を赤ちゃんが過ごしやすい状態に整えておく事が大切です。
赤ちゃんにとって快適な室温は、季節によって違いがあり夏場は26度から28度、冬場は20度から25度、また湿度は40%から60%だと言われています。
こうした温度や湿度を保つことで赤ちゃんの鼻粘膜に与える刺激を極力抑える事が可能となるでしょう。
また部屋の湿度を保ち乾燥を防ぐと、鼻水が固まりにくくなり排出しやすくなるのでそういった意味でも鼻づまりを予防する事が出来ます。
既に鼻づまりとなってしまっている場合でも、加湿器などを使うことで症状を軽減することが出来るのです。単純に夏は涼しく、冬は暖かく部屋を保てば良い訳ではありません。
②鼻水をこまめに吸い出してあげる
赤ちゃんは自分で鼻をかむ事が出来ません。それも鼻づまりの原因となってしまいます。ですから、大人が赤ちゃんの代わりに鼻水を吸い出してあげる必要があります。
赤ちゃんの鼻水を吸い出す為に便利なのが、鼻水の吸引器です。吸引器には、赤ちゃんの鼻にチューブをあてがい反対側から大人が口で吸い込む事によって鼻水を吸い出す様式になっているものや、スポイトタイプ、そして自動タイプなどがあります。
③鼻を温めてあげる
鼻水を吸い取ってあげたくても、鼻水が固くなってしまって上手に吸い取ってあげられない事もあります。そんな時にはどうすれば良いのでしょうか。
鼻水が固まってしまっている時には、鼻を温めてあげる事が大切です。鼻を温めるためには、ホットタオルを作って鼻にあてがってあげることです。
この時には、赤ちゃんの息が出来なくならない様に気をつけなればいけません。こうしてホットタオルをあてることにより、鼻が通りやすく鼻水を排出しやすくなります。
また鼻が詰まっている時のお風呂は、シャワーなどではなく湯船で身体を温めてあげることも効果的です。お風呂は湿度も高いので、鼻水が柔らかくなり鼻づまりが解消されます。
この時に鼻水吸引器を使用して、鼻水を吸い出してあげると良いでしょう。
④マッサージで解消
鼻の付け根と目頭の間を軽く摘まんで、優しく揉みほぐしたり、小鼻の両わきを優しく押してあげましょう。ここは、鼻づまりに効果があるといわれるポイントです。赤ちゃんということもあり、優しく軽くそしてやりすぎない事を心がけましょう。
⑤頭を高く角度をつける
鼻づまりは、横になると更に症状が悪化して苦しくなります。鼻づまりを根本的に解決する方法ではありませんが、頭を高くしてあげる事で眠りにつきやすくなります。
赤ちゃんの場合は枕を高くしてあげるよりも、敷き布団に角度をつけてあげると良いですよ。バスタオルなどをおって、それを頭の方の敷布団の下にいれ15度から20度くらいの角度をつけてあげましょう。
こうする事で、鼻づまりの苦しさが軽減し睡眠不足が解消されます。鼻づまりで赤ちゃんが寝れないと、同時にお母さんも寝不足になってしまい大変ですからぜひ試してみて欲しい方法です。
また、抱っこも横だっこではなく縦だっこをすると鼻づまりが楽になります。鼻づまりの赤ちゃんをあやす時には、ぜひ縦だっこをしてみて下さいね。
日中のお昼寝には、バウンサーやコンビラックのリクライニング機能を利用してみるのもオススメですよ。
⑥母乳を点鼻薬代わりに
大人の場合は、鼻づまりになった時に点鼻薬を使用して鼻の通りを良くすることもあります。
赤ちゃんの場合は、普通の点鼻薬を使用することは出来ませんが母乳を利用した点鼻薬というものがあります。これはお母さんの母乳を点鼻薬代わりに利用するというのもので、母乳には抗炎症作用があるために鼻づまりにも効果があるのです。
やり方は簡単で、搾りたての母乳をスポイトで数滴赤ちゃんの鼻の中に垂らします。水が鼻の中に流れ込むとツンとした痛みを感じるので、心配になるかもしれませんが母乳点鼻薬はそうした痛みはないので安心して下さい。
また搾乳してから時間が経過した母乳は、菌が繁殖している可能性が考えられるので点鼻薬として使用してはいけません。必ずフレッシュな状態のものを使用して下さいね。
赤ちゃんの鼻づまり対策、注意したいこと!
①アロマの精油を塗布してはいけない
アロマテラピーも通常は、赤ちゃんだけではなく全ての年齢層の鼻づまり対策として有効です。しかし、アロマの精油を直接肌の上に塗布するのは刺激となるのでやめしょう。
赤ちゃんの鼻づまり対策てしてアロマを用いるのなら、芳香浴がオススメです。芳香浴とは、アロマテラピーの中でも最も手軽に取り入れることの出来る方法で、何らかの方法で空間に精油の香りを拡散しその匂いを楽しむことです。
芳香浴の方法としてはアロマポットやアロマディフューザーを使用したものが一般的ですが、そういった道具がなくてもカップにお湯を張りその中に精油を数滴足らすという方法でも芳香浴をする事が出来ます。
赤ちゃんの鼻づまり対策にオススメのアロマは、ユーカリやスイートオレンジです。アロマにはリラックス効果もあるので、鼻づまりで機嫌の悪く赤ちゃんには有効でしょう。
②鼻の粘膜を傷つけない様に注意を払う
赤ちゃんの鼻水を吸い出す時には、あまり強く吸引したり無理に吸い出さない様に気をつけなければいけません。鼻の粘膜を傷付けることにより、鼻水や鼻づまりが余計に酷くなってしまう事が考えられます。鼻水を吸引する時には、優しく丁寧に無理をしないように心がけましょう。
③市販の薬は年齢をよく確認
鼻づまりの薬は市販の製品もたくさん販売されていますが、赤ちゃんには使えない物も多くなっています。
特に赤ちゃんの鼻づまりは一時的なものではなく、慢性的な事が多いので市販の鼻炎シロップなどを飲ませても解決にはならない事が多いことでしょう。
また鼻腔拡張テープなども販売されていますが、赤ちゃんには刺激が強くNGとなっているので気をつけましょう。
おわりに
赤ちゃんの鼻づまりは、頻繁に起こることであって心配しなくても良い場合が多くなっています。熱などの症状がない場合は、自宅で出来る対策をまず行ってみましょう。ですが、白い透明のサラサラした鼻水は心配ありませんが、緑や黄色い鼻水が長引くと中耳炎や蓄膿症へと発展するおそれがあります。
中耳炎は癖になりやすく、蓄膿症は非常に治りにくい病気です。また自宅でケアをしても治癒することはありません。赤ちゃんの病気というと、小児科の受診が基本ですが中耳炎や蓄膿症の場合、小児科では風邪と勘違いされ見逃されてしまうことも多いものです。小児科でも症状が一向に治まらない場合は、耳鼻科の受診も考えたほうが良いでしょう。
透明のサラサラとした鼻水の場合は、まず部屋の環境に気をつけて鼻水を優しく吸い出すことからはじめてみましょう。鼻水が固くなってしまって、上手く吸引する事が出来ない場合は、鼻やからだ温めて鼻水を柔らかくしてから吸引してあげて下さいね。
鼻づまりで苦しそうな時には、布団に角度をつけて頭を高くしたり、縦抱っこをしてあげることで辛さが和らぎます。
特に湿度が低く寒くなってくる冬にかけては、鼻づまりとなる赤ちゃんが多いのでこうした自宅で出来る鼻づまり対策を覚えておくと役立つでしょう。
自宅で対策出来る鼻づまりとそうではなく、病院を受信しなければいけないような鼻づまりを見分けることも大切ですね。