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電車の車内で鎮痛剤のニオイを嗅ぐ妊娠中の私

November 2, 2015
約 3 分
電車の車内で鎮痛剤のニオイを嗅ぐ妊娠中の私

私は妊娠中、電車で三十分ほどの距離にあった自分の実家からほど近い産婦人科まで定期妊婦検診に通っていました。

一ヶ月に一度から二度、電車に乗ってまず実家へ行き、そこから時間を見計らって検診をしていたのですが、妊娠初期はたいしたことのない距離でも、だんだんお腹が大きくなってきてつわりの症状も現れてくると、たった三十分とはいえ電車に乗っているのは辛くなってきました。それに私はかなりつわりがひどくて、お米の炊けるニオイを嗅いだだけでも気分が悪くなるくらいでした。それでも定期健診だけは決まった日に通わなくちゃいけないので、最初は何とか我慢して電車に乗っていたのですが、我慢するも何も電車に揺られている間中ずっと吐きそうなのを我慢するのも無理になってきました。

そこでエチケット袋を念のために用意し、そしてもうひとつ、当時肩こりの主人が使っていた鎮痛剤をポケットに忍ばせていたのです。
なぜかというと筋肉痛や肩こり用のいわゆる塗り薬って、スーッとするニオイがしますよね。そのニオイを嗅ぐとなぜかつわりで吐きそうになる症状が治まったのです。そのため電車の車内で気分が悪くなるとさっとポケットからそれを取り出して、おもむろに鼻に近づけて何度かニオイを嗅いではポケットに戻し、また気分が悪くなったらそのニオイを嗅ぐということを繰り返して、車内の三十分間を乗り切っていたのでした。

今から思えば車内でお腹の大きな若い女性が繰り返し鎮痛剤のニオイを嗅ぐ光景というのは、他人から見ればちょっと異常ですよね。でもその時はとにかくなんとか三十分間の魔の時間を乗り切らなくてはと必死だったので、周囲からの視線など気にしてはいられませんでした。もし今同じことをやれと言われたら恥ずかしくて絶対にできないと思いますが、当時はまったく恥ずかしいとは思わなかったのですから不思議なものです。さらにその日着ていた服によっては胸ポケットしかついていないようなものもあったので、胸ポケットから鎮痛剤がチラリとのぞき、それをさっと取り出しては嗅ぐ私はなんとも異様だったと思います。でもそのおかげで結局エチケット袋は使うこともなく、無事出産ができたのですから、私にとっては鎮痛剤のスーッとするニオイがあってこそ乗り切れたといった感じです。

そして子供が成長した今でも鎮痛剤を見ると、当時のことを思い出してちょっぴり恥ずかしいような懐かしいような気持ちになる私なのでした。